推理小説 『探偵の探偵』 (TVドラマと原作)

久々に見ごたえのある(画面に引き込まれてしまう)ドラマを見させてもらいました。
それで早速に原作(文庫版Ⅰ~Ⅳ)を購入、一気に読んでしまいました。
先に読んだ「白夜行」と全く正反対でその描写は直接的でかなり強烈であり、感情的な部分では思わず涙してしまい、闘争シーンでは読んでいるだけなのですが手に汗握るというか体全体が興奮で熱くなる感じにさえなってしまいました。
視聴制限のかけられないTVでは、かなり抑えられた表現になっていたので、話の流れを知っていても原作でもう一度興奮してしまいました。2度美味しいお話しでした(TVを見たのが先で良かった)。

TVは原作(文庫版)のⅠ~Ⅲをベースに描かれていて、一見ハッピーエンド風になっていましたが、何か後を引くという感じがしました。それは原作を読んで納得しました。一寸大袈裟な表現ですが、バッハのパッサカリアとフーガの偽終止状態で、ドラマが終わってしまった感じです。ヒロイン2人の感情の絡み合いも丁度2重フーガに通じるものがあります。是非とも文庫版Ⅳを続編で連続ドラマ化して、完全終止として完結させてもらいたいものです(スペシャル-単発-では、時間が足りないと思います)。

全く別の視点からの感想ですが、話に出てくる探偵の調査方法は犯罪手口とでも言えるような事柄ばかりです。IT(エレクトロニクス)技術は日進月歩、犯罪手口も同様で物語に出てくる手口はすでに役に立たない過去のものならいいのですが。須磨康臣が探偵技術を会得した紗崎玲奈の将来を案じたように、本作が犯罪者への手本とならないように祈りたいです。

主人公、紗崎玲奈のようなスーパー探偵が犯罪者に変貌したら脅威ですね。追跡されたら逃れる術が無い気がします。